〇団体設立目的
厚生労働省によると、2025年には65歳以上の高齢者5人に1人は認知症患者になると予想されています。しかし、現在の薬では認知症を治すことはできないため、認知症は私たちの将来に対する不安として重くのしかかっています。
そのような中、仙台富沢病院において、佐々木英忠先生(東北大学医学部老年科名誉教授)と藤井昌彦先生(東北大学医学部老年科臨床教授)が長年研究を続けて来られた情動療法。俳優・前田有作氏が二人のアドバイスのもと、認知症患者を演劇的手法で感激感動させる試みを繰り返し、そこから情動機能(EQ)と認知機能(IQ)の改善を示すエビデンス(証拠)を得ることができました。
それが演劇情動療法の誕生であり、日本発の療法です。当協会は演劇情動療法を特定の限られた人のためだけではなく、社会全体の利益のために広げてゆきたいと考え、NPO法人として活動しています。
●活動ポリシー
老年者に対する見方や考え方は、人生100年時代になりつつある今、大きな転換点に来ています。人生の先輩としてのいろいろな経験と教訓を与えてくれる方々に対して、物忘れや体の不自由さだけの尺度で社会活動の戦力外というレッテルを張らず、また、思考力の低い医療や介護の餌食にさせない積極的共存社会が必要となってくるでしょう。
演劇情動療法協会は、演劇情動療法のセッションとメデット・シアターを行うことで認知症の方に生きる喜び・感激・感動を与えるだけでなく、年齢や障がい、経済的格差を問わず、社会の隅々にまで人間の幸福(歓喜的情動)をもたらすことを使命と考えています。
〇活動内容
・演劇情動療法セッション(毎週金曜日、仙台富沢病院)
・演劇情動療法メデットシアター
・演劇情動療法研究発表
・国際老年医学会への演劇情動療法エビデンス論文発表
・演劇情動療法関連の本の出版
・演劇情動療法士の育成と認定
・演劇介護論に基づくワークショップ
・演劇情動療法講座
・朗読講座「こころのアンチエイジング」毎月第1・第3火曜日
●過去2年間の活動実績
・演劇情動療法士制度の実施
・演劇情動療法士の認定と養成
・演劇情動療法セミナーの実施(みやぎNPOプラザ)
・仙台富沢病院での演劇情動療法セッションの実施(毎週金曜日)
・MedET‐Theatre(メデットシアター)の実施(下記会場にて)
◎新橋ばらの園(東京都)
◎仙台富沢病院
◎レストラン パリンカ(仙台市)
・障がい者施設「ステップサロン」での演劇情動療法セッションの実施
・岐阜県可児市での演劇情動療法の講演
・秋田県わらび座での演劇情動療法セミナーの実施
・第7回非薬物療法研究会での演劇情動療法の講演、実演
・第64回日本老年医学会での演劇情動療法の講演、実演
・東京都三鷹市「認知症にやさしいまち」での特別講座と実演
・山形厚生病院での演劇情動療法のセミナーとセッションの実施
・山形県置賜農業高等学校での演劇情動療法のセミナーと高校演劇部への演劇情動療法の演技指導。生徒たちの山形厚生病院デイサービスでのセッションの実施(山形放送 TUY の番組「グッジョブ山形」にて放送)
・河北新報、中日新聞、日経新聞などからの取材と紙面への掲載
・東北放送 TBCラジオ、ラジオカーでの演劇情動療法の取材と放送
・東北放送 TBCテレビ報道番組で演劇情動療法の特集(7分)を放映
・文藝春秋2017年8月の「認知症の認識が変わった」の特集記事に掲載
2018
・世界劇場会議での社会包摂活動としての演劇情動療法の講演
・全国公立文化施設協会での社会包摂活動としての演劇情動療法の講演
・東京にて演劇情動療法士2級養成講座、2級合格者6名誕生
・東京港区新橋にて演劇情動療法講座開催
・新橋にてメデットシアターの上演
・第8回BPSD研究会での演劇情動療法の講演、実演
・山形厚生病院にてメデット・シアター(演劇情動療法士による、シャンソンとクラシック、朗読のライブ)
2019
・岐阜県大垣市での演劇情動療法の講演
・仙台市にて演劇情動療法士2級1名、準2級2名誕生
・秋田県わらび座での演劇情動療法セミナーの実施
・第9回非薬物療法研究会での演劇情動療法の講演、実演
・山形厚生病院での演劇情動療法のセミナーとセッションの実施
・世界劇場会議での社会包摂活動としての演劇情動療法の講演(岐阜県・埼玉県)
・東京都中央区での演劇情動療法講座
・東京都杉並区での演劇情動療法講座
・東京にて演劇情動療法士2級養成
・イギリスから見学者来院(2019.12)、ほか広島・福岡・東京などから見学研修を受け容れ
・日本劇団協議会「やってみようプロジェクト」で社会包摂活動として調査の対象(3年目)